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Global Resuscitation Alliance (GRA)とSeattle Resuscitation Academyが紹介している救命率向上のために効果的な取り組みを日本の救急現場にも広げ、院外心停止からの救命率向上につなげることです。
院外心停止患者の社会復帰率は市民や消防機関、医療機関の努力により救命の連鎖の改善し経年的に向上してきているが、心原性心停止の社会復帰率は10%に達していません。
病院前救急医療の改善に先進的に取り組んできたシアトル市、キングカウンティでは、高い救命率を獲得するために、PDCA(Plan, Do, Check,
Act)サイクルを用いて救急隊員への教育、救急システムの改善、市民への教育などさまざまな取り組みが行われています。シアトル市、キングカウンティで行われている取り組みを体系的に学ぶことができる仕組みがResuscitation
Academy (蘇生アカデミー)です。
シアトルで発祥した 蘇生アカデミー の体系的な教育プログラムを世界で普及する動きが出てきており、Global
Resuscitation Alliance
(GRA)がその活動を担っています。GRAは、院外心停止例の救命率向上を実現するための病院前救急医療体制改善のプロセスを10プログラムとしてまとめています。 10プログラムの内容はこちらです。
日本では、優れた均一の119番通報システム、救急救命士制度、口頭指導の試み、世界に類を見ないAEDの普及、学校教育の実践、ウツタイン統計による評価などが行われていますが、こうした俯瞰的なプロセスの評価と改善は実現していません。日本でもGRAの10プログラムの概念を参考としてPDCAサイクルを回すことにより院外心停止例の救命率の更なる向上が期待できます。